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水曜日, 3月 07, 2012

日本を想う

Still love Japan
あれから1年。非常に考えさせられる1年でしたね。
きっと多くの人が一度は考えたんじゃないでしょうか。
「外国では日本のことどんなふうに...」って。
日本を離れてみて感じたいろいろを今日は書いてみます。



ベリーサッドなできごと
3.11のことはさすがに皆知っています。
ただやっぱり地理的な距離によって興味や情報は多かれ少かれ薄れてしまう。
私が渡航した9月末には、すでに何の情報も流れて来ませんでした。
テレビでもラジオでも。
まれに、原発で作業をする人の家族を特集した雑誌を見かけたりはしましたが、
自分から積極的に収集しないと情報を得るのは難しいと感じました。
トルコの地震に関しても当日と翌日ぐらいしかニュースで聞いていません。

アイルランドには台風や竜巻、地震、津波といった自然災害が一切無いので
もしかしたら想像し難いことなのかな、とちょっと思いました。
ホストマザーはただただ「ベリーサッド」と声をかけてくれましたが…

原子力発電に関してはアイルランドは火力中心なのですが
アイリッシュ海に面したイギリスでかつて原子力発電が行われてたらしい。
その辺のことはこちらの方のブログを読ませていただきました。
たらのコーヒー屋さん|アイルランドの電力事情1/2
たらのコーヒー屋さん|アイルランドの電力事情2/2


語学学校では様々な人種や宗教の人が集まってますから
ネガティブな話題にならないよう先生が配慮します。
そのため日本の一連のことに授業中触れられることは無かったです。
こちらも大人ですので「昨日も余震が」とかはまあ話しません。
授業以外でスクールメイトとそういう話になることはときどきはありました。

印象としては、若い人(10代や学生など)ほど
「もう魚食べられないね」
「早く仕事見つかるといいね(そうすれば帰らなくて済むね)」
といった言葉をかけてきます。
“逃げてきたのだ”というのを前提に話をしてくる子もいました。

中には「日本から来た」と言うと
初対面で「フクシマはどうなんだ?」と言ってきた人もいました。が、
その人は他の子たちからも「あの人ちょっと変」と嫌われてる人だったので
ああ、そういう人なのね。と思いました。

20代でも社会人の子や30代、40代のおとなたちは
もうちょっと思慮が及んでいるのかヘタにそういうことは言ってきません。

本当に大変な状況ならこんなところには来られないだろう
(少なくとも自分の目の前にいるこの日本人とその周りは無事なのだ)とか、
英語を気丈に勉強しに来てるけど大きな悲しみを抱えているかもしれないとか、
誰だってやっぱり祖国が一番であろう、とか、
日本のことSUMOとSUSHIぐらいしか知らないのに何が言えるのとか、
その国の情報はその国の人が最も正しく知っているだろうとか、
※実際は、日本人でも日本の実情がよくわからない状況ですがね
けっして直接そう聞いたわけではないんですが
そんなふうに考えてくれているのを目を見て話していると感じます。

実際前述した若い子たちのなにげない言葉たちは、いざ聞くときついですね...


感じ方が皆違うのはなに人でも同じ
日本のなかにも海外移住に熱意を燃やし始めた人がいたり
カラダに悪いものなんて今までにもたくさんあったじゃない!と平常通りだったりメディアの言うことをひとまず信じている人がいたりするように、
結局は他国の人も各自の考えを持っているということです。

「日本はしばらく帰らないほうがいいよ!」と言ってくる人もいれば
「ぼく日本のSONYやTOYOTA、大好きだから行きたい!」って言う人もいる。
そもそも日本に興味持ってくれてるなんてすごく嬉しいし、
こんなときに変わらず行きたいと言ってくれるなんて…
ありがたいことです。歓迎しなければと思います。


もっとニッポンを発信しなきゃならない
いまの時代、日本は高度経済成長を経てSONYだTOYOTAだと
すっかり工業大国として安定してしまった感があります。
海外に行けばたいていは「日本人=お行儀が良い」でまかり通る。

そんなのはとんだ先達への甘えだと実感しました。

私の所感ですがアイルランドの人ってあまりモノにお金をかけません。
高くてステータスを感じるものより、
安くてまあまあ悪くない、てのものが好きな気がします。
そんな人達のケータイはほとんどSAMSUNG。
テレビもSAMSUNG、LG。またはPHILIPS(欧米、多いね)
(車に関しては燃費がいいからか日本車すごく多いです。)

テレビ売り場に行くとSAMSUNGコーナーが一番広くて、
Panasonicがちょこん、と売ってたときは何か胸がざわめきました。

SONYもソニーのファンが買う嗜好品という立場です。
日本のノウハウも交えつつ性能がそこそこで低価格な韓国製品は
アイルランドだけでなくヨーロッパで(話によれば中南米でも)
すっかり浸透していました。
PCも台湾製か韓国製が多い。

もっともこっちでは中国/韓国/日本の区別がつかない人が多いので、
SAMSUNGが日本の会社だと思ってる可能性も大いにありますけど。
いずれにせよ「日本といったら、世界のソニー♪」とあぐらをかいてはいられないですね。

日本のアニメ・漫画が世界でも人気!とか安心しちゃだめです。
そんな日本に興味があるのはごくごくごく一部のド変態だけです。
ことヨーロッパの人は以前の記事にも書いたとおり、
おれたちナンバーワン感がすごい。アジアは霞んでいます。
ただでさえ霞んでるのに、今回の原発の一件。
日本人が自虐で「日本オワタ」と言ったりしますけど、
こっちの人たちはそんな冗談言う以前に忘れちゃうんじゃないだろうか。
そんな危機感を私はおぼえています。

日本の文化、ことば、製品、スポーツ、音楽...
もっともっと外へ発信していかなきゃならない。
自分にできることを、すこしずつでもいいから。
日本が好きならば。

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